注意散漫!パチもん『トランスモーファー』にやられた
2007年夏、かなり映画館で見たかった映画のひとつが、マイケル・ベイ監督『トランスフォーマー』だった。
あれから約9ヶ月……。
やっとレンタルDVDも準新作となり、まさに借りどき到来ときた。
しかし、さすがにGWなのだ。
毎日毎日レンタル屋さんに通いつつも、いつもレンタル中レンタル中レンタル中のタグばかり……。
おお、神よ! ワタクシをお見捨てになったの!
……と思って、レンタル屋さんにまた毎日通い続けて、8日後、ついに1本だけ“空き”を発見!
おお、神よ! 感謝!
さっそくウキウキワクワクで、見はじめるのだが……。
なにか映画の設定がおかしい。
耳にしていたのと違う。
なにしろ、すでに人類のほぼすべてが滅んでいる……という『ターミネーター』みたいなオープニングからはじまり。
なになに?
人類は2000万光年先に別に生命体を発見し、コンタクトしてみたら、その5年後に返信がきて(一体どんな理屈の通信システムなのだ? 宇宙戦艦ヤマトでもムリ)
なんというか、SF的設定を完全無視した、妙な展開……。
とにかく、なんかヘンなのだ。
これはおかしいおかしいと思いつつ……ようやく思い切って10分後になってDVDを取り出して、タイトルをあらためて見てみると……。
「え、トランスモーファー?」

ここの発音は、押井守監督『うる星やつら〜ビューティフル・ドリーマー』において、友引高校校長のセリフ「トランキライザー?」と同じ抑揚でお願いしたい。
なんと『トランスフォーマー』だと思って借りてきたのは『トランスモーファー 人類最終戦争』という、まったく知らぬ映画だったのだ。
いわゆるパチもんである。
パチもん映画はいくら見てもお金にならない
ちなみにワタクシはあんまこの類にはほぼ手を出さない。
あまりにリスクが高いからだ。
例えば、たまに『スター・トレック』を借りようとレンタル屋にさんに行くと……。
最近よく目につくのが『スターレック〜皇帝の侵略』で、調べてみるとフィンランド学生と失業者が作った自主映画で、意外とクオリティが高いらしいけど……パチもん。
それと、ほぼアダルト映画らしい『スター・ヌレック』(タイトルからしてモロである)が、トレッキーとしてずっと気になってはいるが、パチもんと分かりすぎて借りていない。
何度もいうが、あまりにリスクが高いからだ。
※まぁ、のちのち『スターレック〜皇帝の侵略』『スター・ヌレック』どちらもレンタルして見てしまったけど……結果ネタにはなるけど、誰も見ていないので飲み会で話題にもならない。相手してもらえない、誰もホメてくれない。もしマニアックな映画雑誌で連載でもしていればあれだけど……一般雑誌で紹介できるわけでもなく……つまり一銭にもならないのである。職業ライターして、自己満足はお金にならないのだ。
いうまでもなく、同じ見るなら、アカデミー賞の過去作とかもっと他に見るべきものがあるし。
なんにしても、やられた……。
あの瞬間、DVD背表紙しか見ていなかったとしても、あまりの興奮に再確認をおこたったらしい。
よくブックオフの100円コーナーに置いてある書籍を、100円だと思ってレジに持って行くと、値札が800円だったとか……あれと同じである(あれって誰かが適当に入れ替えたとか、店員のミスだよね)。
うむむ、それもこれも最近映画館で映画を見ていないためだ。
ちゃんと2007年夏に『トランスフォーマー』を劇場で見ていれば、DVDレンタルで興奮しすぎて、盲目になることもなかったし、ムダな出費と時間を奪われることはなかったであろう。
こんな悲劇はおこらなかった。
ちゃんちゃん。


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